目から入った光の情報を脳へと伝えるケーブルの束が「視神経」です。この視神経が眼球の内壁から脳へと向かう出口部分を「視神経乳頭」と呼び、中心部にはもともとわずかなくぼみ(陥凹)が存在します。
健康な目では、乳頭全体の直径に対してくぼみの割合は半分以下(約0.5以下)に収まっています。ところが、何らかの理由で視神経の線維がすり減って減少すると、土手が削られるように真ん中のくぼみだけが大きく広がって見えます。これが「視神経乳頭陥凹拡大」の正体です。
混同されやすい視神経乳頭陥凹拡大と緑内障の違いですが、前者はあくまで「見た目の形状異常(サイン)」であり、後者は「視神経が障害されて実際に視野が欠けていく進行性の病気」を指します。また、生まれつき乳頭のくぼみが大きい「生理的拡大」という体質の場合もあり、陥凹が拡大している人全員が緑内障を発症しているわけではありません。その切り分けを行うために眼科での精密検査が不可欠となります。