ネット上の評判を見ていると、「親会社が巨大企業なのだから、無制限にトッププレイヤーを買い集められるはずだ」という短絡的な誤解が散見されます。しかし、現代のトップスポーツビジネスは単純な資本力だけで成立するものではありません。
地方都市に本拠地を置く島根スサノオマジックにとって、選手の居住環境、家族の教育環境、全国的な移動負担(松江からの遠征ロジスティクス)は、選手獲得競争における現実的な障壁として常に存在します。首都圏のクラブと同じ提示額であっても、生活利便性やメディア露出の差から競り負けるケースは珍しくありません。
また、Bプレミア参入審査では売上高や平均入場者数(4,000名以上)、アリーナ基準(5,000席以上かつスイートボックスやVIPルームの完備)など、ハードウェアへの莫大な投資が義務付けられています。人件費だけに資金を全投下できるフェーズは過去のものとなり、クラブは将来の持続可能性を担保するためのインフラ投資へ資金を分配せざるを得ません。この「経営の構造転換」を理解していない層が、掲示板上で「補強費を出し渋っている」とフロント批判を展開する現象が起きています。