細木氏のテレビ番組で欠かせない存在だったのが、当時のお笑い界のトップ司会者・島田紳助氏でした。両者は番組で絶妙な掛け合いを見せ、細木氏のブレイクを決定づけましたが、皮肉にも後に紳助氏自身も暴力団関係者との親密交際が発覚し、芸能界引退へと追い込まれることになります。
2000年代半ばまでは、芸能界や興行の世界において「裏社会との付き合い」はある種の公然の秘密として見過ごされてきた側面がありました。しかし、2007年の「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」の発表や、各自治体での暴力団排除条例の制定に向けた動きが、潮目を一変させます。
細木氏が2008年にレギュラー番組をすべて降板した背景には、自身を取り巻く報道だけでなく、コンプライアンスを重視し始めたテレビ業界全体の構造転換がありました。島田紳助氏の引退劇と同様、時代の変化が「黒い人脈」を抱えた大物たちをスクリーンの向こう側へと退場させたのです。