日本中のお茶の間に親しまれた加藤剛さんが亡くなったのは、2018年6月18日のことでした。享年80。死因は胆嚢(たんのう)がんと公表されています。
亡くなる数年前から体調を崩しがちで、段階的に仕事をセーブしながら治療に専念していました。最期を迎えるまで世間に病状を大々的に明かすことはなく、静かに治療と向き合う姿勢は、周囲に心配をかけたくないという加藤さんらしい配慮に満ちていました。
遺作となったのは、2018年2月に公開された映画『今夜、ロマンス劇場で』。加藤さんは病を押して車椅子姿の老人役として出演し、穏やかで深みのある眼差しを残しました。これが映画ファンへの最後の贈り物となり、同年6月に家族に見守られながら都内の病院で安らかに息を引き取りました。葬儀は本人の遺志により家族葬で密やかに執り行われ、のちに俳優座によるお別れの会が開かれ、多くの関係者やファンが涙しました。