「天ぷらまきの」の店内は、中央の大型フライヤーを囲むように設計されたコの字型のオープンカウンターが特徴だ。注文が入ると同時に、職人が手際よく衣をくぐらせ、油へと滑り込ませる。ジュワッという力強い音とともに立ち上る湯気、油の温度を見極める職人の真剣な眼差し。そのすべてが目の前で繰り広げられるエンターテインメントである。
熱伝導率に優れた特注の油槽と、軽やかな食感を生み出すブレンド油。日本料理の伝統技法を忠実に守りながらも、無駄のない動線でスピーディーに提供されるシステムは圧巻だ。高級割烹と同等の体験価値を千円台から提供するという離れ業は、徹底した厨房設計と職人教育の賜物である。