かつては関西圏、特に京都を中心とする局所的な食文化であった水無月ですが、近年はSNSでの季節行事の発信や全国の百貨店・和菓子チェーンの展開により、東日本を含む全国的な認知が急速に進んでいます。
本場である京都の水無月の有名和菓子店では、毎年6月下旬を迎えると店頭に長蛇の列ができます。代表格である「仙太郎」では、国産の大粒小豆を贅沢に敷き詰めた定番の「白」に加え、コクのある「黒砂糖」、香り高い「抹茶」の3種が展開され、6月30日当日には数万個単位が瞬く間に完売します。また、北野白梅町の老舗や出町柳の有名店などでも、各店独自のういろうの弾力や小豆の炊き加減を競い合っており、地元住民は贔屓の店の味を求めて買い走るのが初夏の風物詩です。
東京をはじめとする首都圏のデパ地下でも、6月になると京都の老舗直営店や全国展開の和菓子処に「水無月」特設コーナーが設置されるのが定着しました。年中行事を通じて日本の四季を感じたいという消費者の意識が高まりを見せています。