ネット検索エンジンでホテル名を打ち込むと、「幽霊」「心霊」「プール」といった少々気になるキーワードが散見されます。こうしたネット上の噂や誤解について、調査報道の観点から事実関係を検証しました。
「幽霊が出る」という不気味な噂の真相
ネット掲示板やSNS上で時折囁かれるアパホテル&リゾート札幌の幽霊の噂ですが、結論から申し上げれば、心霊現象や事故物件に関する客観的根拠・公式記録は一切存在しません。
なぜこのような噂が生まれたのか。背景を紐解くと、以下の3つの心理的・視覚的要因が重なった結果だと分析できます:
- 長大な廊下とメガ構造の視覚的錯覚:全903室を有する巨大建築物であり、本館や別館(キャピタルタワー)の廊下は数百メートルにわたって直線が続きます。夜間、薄暗い照明の中で誰もいない長い廊下を歩く際、人間は本能的に心理的不安を覚えやすく、これが「不気味さ」として記憶に残りやすいのです。
- 前身施設からの歴史的変遷:同ホテルはもともと1980年代後半のリゾートブーム期に建設された大型保養施設「札幌テルメ」やホテル施設をアパホテルが取得・大規模改修した歴史を持ちます。バブル期の巨大遺構という先入観が、ネット特有の都市伝説的な創作話と結びついて拡散されたと見られます。
- 「南区・山沿い」という立地イメージ:藻岩山や豊平川に近接した自然豊かなエリアにあるため、静寂に包まれた夜の環境がオカルト的な好奇心を刺激したに過ぎません。
大島てる等の公的事故情報マップや警察発表の事案を精査しても該当する重大な事由はなく、単なる巨大ホテル特有の空間が生み出した風評被害であると断定できます。
プールは営業しているのか?現在の営業状況を解説
かつてこの施設には、ウォータースライダーなどを備えた巨大な温水プールエリアが存在し、多くの家族連れで賑わっていました。そのため「今でもプールに入れるのか」と調べる旅行者が後を絶ちません。
しかし、アパホテル&リゾート札幌のプール営業状況(現在)について取材したところ、プール施設は完全に営業を終了(閉鎖)しています。現在稼働しているのは、広大な温泉大浴殿、サウナ、露天風呂などのスパゾーンおよびリラクゼーション施設のみです。「水着を持参して家族でプール遊びを楽しもう」と考えていると現場で落胆することになりますので、プール目的での予約は避ける必要があります。