ネット上やSNSでは「ユニバの喫煙所が消えた」「灰皿がほとんど撤去されて愛煙家排除が進んでいる」といった噂が度々話題になります。この噂は単なる都市伝説ではなく、明確な事実と構造的な背景に基づいています。
かつて開業当初から2010年代半ば頃までのUSJには、各レストランのテラス席周辺や主要アトラクションの待機列付近、ストリートの角など、数十カ所に及ぶ喫煙灰皿が設置されていました。しかし、以下の複合的な要因によって段階的な撤去と集約が進められました。
第一に、2020年4月に全面施行された「改正健康増進法」および受動喫煙防止条例への適合です。不特定多数の来場者、とりわけ子ども連れのファミリー層が集まるテーマパークでは、望まない受動喫煙を防止するための極めて厳しい基準が求められるようになりました。これにより、オープンな通路沿いにあった灰皿は次々と姿を消し、非喫煙者の動線から隔離された専用スペースへの集約が義務付けられました。
第二に、世界的なIP(知的財産)を核としたファミリー向けテーマパークへのリブランディングです。映画ファン中心のパークから、任天堂やミニオンなどのキャラクターコンテンツを中心とした全世代型リゾートへと進化したことで、パーク全体のクリーンな環境維持と景観保護(テーマ性の保持)が最優先事項となりました。
取材関係者や現場クルーの動向を見ても、受動喫煙に関するゲストからのクレーム件数は年々シビアになっており、パーク側としても喫煙エリアの視蔽化(しへいか)と縮小を推し進めざるを得なかった背景があります。