物語終盤の葦名炎上時、荒れ寺から仏師が姿を消し、かつて鬼庭形部雅孝と戦った大手門の広場に「怨嗟の鬼」が降臨します。この怪物の正体は、狼に忍義手を与え、幾度となく強化を施してくれた荒れ寺の仏師その人です。
怨嗟の鬼の造形をよく観察すると、左腕が失われており、そこから激しい火炎の腕が伸びていることが分かります。これは仏師が過去に左腕を失い、忍義手を装着していた身体的特徴と完全に一致します。また、撃破後に荒れ寺へ戻ると仏師の姿はなく、彼が彫り続けていた無数の仏像だけが残されている点も、彼が寺を去り二度と戻らない存在へ変わってしまった現実を無言で物語っています。