そもそも、人間の体には体内に侵入した異物を外部へ排出しようとする免疫機能が備わっている。ホールを開けた直後の組織は、ピアスの軸を「傷口に刺さった異物」と認識する。通常であれば皮膚は軸の周囲に新しい上皮(新しい皮ふ)を形成してホールを完成させるが、強い負担がかかり続けると逆の反応を起こす。これがピアス排除だ。
学術的には異物排出反応と呼ばれるこの現象は、組織がダメージを修復する過程でピアスを浅い層へと押し出していく動きを指す。特に金属アレルギーを発症している場合、アレルギー反応による炎症が刺激となり、拒絶反応に加速度がかかる。日本皮膚科学会の見解でも、不適切な素材の使用や物理的な圧迫が持続的な炎症を引き起こし、組織の改変を招くリスクが指摘されている。