電気代が高騰するなか、ネット上や生活知恵袋で頻繁に話題となるのが「お金をかけずに湿度を下げる裏ワザ」です。単なる都市伝説と侮るなかれ、これらには明確な物理現象(凝縮と毛管現象)の裏付けが存在します。
代表格がペットボトル氷で除湿する方法です。水を入れて凍らせた2リットルのペットボトルをボウルや深皿の上に置き、部屋の中央や風通りのある場所に設置します。すると、空気中の水蒸気が氷の冷気によって急激に冷却され、飽和水蒸気量を超えた水分がペットボトルの表面に水滴(結露)としてびっしり付着します。取材班の検証データでも、梅雨時の6畳間において、2本の凍結ペットボトルを扇風機の微風に当てることで、約3時間で150ml前後の除湿を記録しました。これは簡易的なコンプレッサー除湿機と原理的に同一です。
クローゼットや靴箱など、空気がこもりやすい閉鎖空間では重曹湿気取りの作り方が効果を発揮します。空き瓶に市販の重曹を7分目ほど入れ、通気性のあるガーゼやキッチンペーパーを輪ゴムで留めて置くだけです。重曹は空気中の水分を取り込んで固まる性質(吸湿性)があり、同時にアルカリ性の力で汗や皮脂由来の酸性臭を消臭します。固まった後の重曹は、そのままキッチンの油汚れ掃除に再利用できるため無駄がありません。
さらに見逃せないのが新聞紙除湿効果です。古紙回収に出しがちな新聞紙は、植物繊維が複雑に絡み合った多孔質構造をしており、市販の木炭に匹敵する湿気吸収力を誇ります。特に部屋干しの真下に新聞紙をクシャクシャに丸めて複数個敷き詰めるだけで、洗濯物から落下して滞留する湿気を強力に吸い上げ、乾燥時間を約20%〜30%短縮させる効果が確認されています。