ロキソニンをはじめとする非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、体内組織が損傷・炎症を起こした際に作られる発痛物質「プロスタグランジン」の生成を抑えることで鎮痛効果を発揮します。歯痛、関節炎、月経痛、外傷による腫れなどには強力な効果を示しますが、頭痛の発生源が「プロスタグランジンによる末梢の局所炎症」ではない場合、ロキソニン効かない理由の根幹がここにあります。
市販の頭痛薬を語る上で混同されやすいのが、カロナールロキソニン違いです。アセトアミノフェンを主成分とするカロナールは中枢神経系(脳の体温調節中枢や痛覚伝導路)に作用して痛みの閾値を引き上げる薬であり、胃粘膜への攻撃性や腎機能への負荷が極めて少ない特徴を持ちます。一方、ロキソニンは末梢の酵素(COX-1/COX-2)を強力に阻害する作用機序です。どちらも「頭部血管の急激な拡張」や「三叉神経の興奮」そのものを直接元に戻す薬剤ではありません。
さらに臨床現場で頻繁に指摘されるのが服用のタイミングです。「痛みが我慢の限界に達してから飲む」という行動は、薬効を著しく落とします。胃腸の蠕動運動が低下して薬の吸収が遅れるためですが、そもそも効果が薄いからといって短時間で重ねて飲む行為は厳禁です。添付文書上、ロキソニン追加服用間隔は最低でも4〜6時間以上空けることが鉄則であり、成人1日あたりの上限は原則180mg(3錠)までと定められています。