二人の関係が始まったのは、1990年の春、札幌市立西岡中学校の2年生で同じクラスになった瞬間でした。当時から人を笑わせることが大好きだったタカは、クラスの中で異彩を放つひょうきん者。一方のトシは、普段は物静かながら鋭い観察眼と的確なツッコミのセンスを隠し持っていました。
転機となったのは、中学2年生の秋に開催された学園祭です。有志による出し物で漫才を披露することになり、タカが声をかけた相手がトシでした。当時の特番インタビューや自著でタカは、次のように述懐しています。
「周りには面白い奴がたくさんいたけれど、自分のボケを絶対に拾って正確に打ち返してくれるのはトシしかいなかった」
舞台上で繰り広げられた二人の掛け合いは体育館を爆笑の渦に巻き込み、その瞬間に得た強烈な全能感とお笑いの快感が、二人の将来を決定づけました。
しかし、中学卒業を目前にした15歳の冬、進路選択で二人は袂を分かつことになります。トシが全日制の北海道札幌南陵高等学校に順当に合格したのに対し、タカは志望校の受験で苦杯をなめ、二次募集を経て夜間定時制の北海道札幌北陽高等学校へと進学することになったのです。
一般的な思春期の少年であれば、通う学校が別々になり生活リズムが乖離すれば、自然消滅の道を辿るのが自然です。ところが二人の結束は途切れるどころか、より強固なものとなりました。昼間に自由な時間があるタカと、夕方に授業が終わるトシ。二人は学校が終わると毎日のように札幌市内の公園やファーストフード店、互いの自宅に集まり、ノートが真っ黒になるまでネタを書き殴る日々をスタートさせたのです。