最初に訪れる巨大な波は、44歳前後にやってくる。この段階で最も著しい変容を被るのが、脂質・アルコール代謝機能だ。40代半ばを迎えると、カフェインやアルコールを分解する体内酵素の効率が急速に低下し始める。それまでと同じ量の飲酒であっても翌日に残るようになり、脂質の代謝経路が滞ることで体脂肪の蓄積速度が跳ね上がる。
この時期の変化は、単なる生活習慣の乱れだけでは説明がつかない。皮膚や筋肉を支えるコラーゲン構造の合成能力も44歳を境に顕著な減退を示し、肌のハリや筋組織の柔軟性が失われやすくなる。男女を問わず、体内の分子バランスが40代半ばで大きな地殻変動を起こしている。
さらに注目すべきは、この代謝機能低下が心身の疲労感や体重コントロールの難しさに直結する点だ。多くの人が「体質の変化」を感じ始める40代半ばの時期は、まさに分子レベルでのシステム再編が進行している最中と言える。