お笑い賞レースの最高峰とされるM-1グランプリとTHE Wを比較する声は絶えない。関西地区で30%超、関東地区でも15%〜20%前後の高水準を叩き出すM-1に対し、THE Wが数字面で及ばないのはなぜか。その背景には、大会が積み重ねてきた歴史とフォーマットの緊迫感の差がある。
2001年に誕生したM-1は、人生を賭けた若手漫才師たちの極限状態のドキュメンタリーとして確立されている。一方のTHE Wは、漫才、コント、ピン芸、音ネタが入り乱れる異種格闘技戦だ。吉本興業をはじめとする各事務所のトップ芸人が集結するものの、審査基準の広さや大会独自の演出方針に対し、視聴者が没入しにくい構造が長年指摘されてきた。この競技性の違いが、熱狂的なリアルタイム視聴層の厚み、ひいては世帯数字の差となって表れている。