プロが暴く正しいヒップの測り方!通販で失敗しない黄金比と裏ワザ

プロが暴く正しいヒップの測り方!通販で失敗しない黄金比と裏ワザ

プロが暴く正しいヒップの測り方!通販で失敗しない黄金比と裏ワザに関する専門家の意見を丁寧に解説いたします。

SNSや通販サイトのレビュー欄には、「実測90cmだから表記90cmのスカートを買ったらピチピチでファスナーが上がらない」「ストレッチなしのデニムでしゃがんだら破けそうになった」といった悲痛な書き込みが溢れ返っています。これこそが、消費者を惑わす最大のブラックボックス、ヌード寸法と仕上がり寸法の違いです。

この2つの決定的な差異を理解しない限り、ECサイトでの買い物は永遠にギャンブルの域を出ません。

  • ヌード寸法(身体の生サイズ):下着1枚で計測した、身体そのものの周囲長。JIS規格に基づく「適応サイズ表示」に使われます。
  • 仕上がり寸法(出来上がり寸法 / 製品実寸):衣服として縫製された現物のサイズ。身体の動きを保証するための「運動ゆとり量(アロワンス)」が含まれます。

アパレルパターン設計の定石では、伸びない生地(綿100%のチノパンやウールスラックスなど)の場合、直立時だけでなく「座る・歩く」動作を想定して、ヌード寸法+4cm〜6cmのゆとりを仕上がり寸法に持たせます。タイトスカートでも最低2cm〜3cmのゆとりがなければ、歩行時に裾がずり上がってしまいます。逆に、ポリウレタン混紡のハイストレッチスキニーパンツでは、マイナスゆとり(ヌード寸法より2cm〜4cm小さい仕上がり寸法)で設計され、生地のキックバック(伸縮性)でフィットさせます。

さらに盲点となるのが、洋服平置き採寸と実寸の違いです。自宅のパンツをメジャーで床に平置きし、ファスナー止まり付近の幅を測って「46cmだからヒップ92cmだ」と計算する人がいます。しかし、パンツは前後非対称の立体構造で作られており、後身頃(お尻側)の方が前身頃より深く大きく縫製されています。平置き幅を単に2倍しただけの数値は、実際の立体実寸より数センチ小さく算出される構造的トラップを内包しているのです。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。