キンプリシリーズが名作と評される大きな要因の一つに、計算し尽くされた伏線配置があります。一条シンがシャインに身体を明け渡す過程と、その後の復活劇には数多くの予兆が隠されていました。
第一作『KING OF PRISM by PrettyRhythm』の冒頭、シンが夜空を見上げた瞬間に落ちてきたプリズムの輝きや、ルヰがシンの胸にペンダントを託した行為は、すべてシャインの魂を呼び覚ます契機となっていました。ルヰ自身、過去にシャインを愛し、同時に彼を止めざるを得なかったリンネの生まれ変わりであり、シンとルヰが出会うこと自体が運命付けられた再会だったのです。
そして迎えたSSS第11話、シャインの支配下で歌われた『プラトニックソード』は、刃物のように鋭利なプリズムジャンプで観客の心を切り裂き、会場を恐怖と狂乱に陥れました。得点は前代未聞の「0点(採点不能)」。公式記録上は完全な失格とされ、シンは深い絶望と罪悪感に苛まれることになります。
しかし、この闇堕ちを経たからこそ生まれたのが、シンの真の覚醒曲『ダイスキリフレイン』です。エーデルローズの仲間たちの呼びかけによって自我を取り戻したシンは、「みんなのことが大好き」という極限の利他精神を炸裂させました。シャインの放った負のエネルギーを、圧倒的な肯定と愛の力で上書きしたこのパフォーマンスは、シリーズ屈指の名場面として語り継がれています。