短期決戦の日本シリーズでは、ペナントレースとは異なる特別ルールがいくつも適用されます。ファンやライト層の間で誤解されやすい3つの重要規約を整理します。
1. 日本シリーズDH制ルールの適用基準
日本シリーズDH制ルールは、開催球場を本拠地とするリーグのルールに準拠します。パ・リーグ本拠地(指名打者制採用)での試合ではDH制が適用され、セ・リーグ本拠地球場での試合では投手が打席に入る「DH制なし」で行われます。これにより、パ・リーグの強力な指名打者がセ・リーグ球場で代打や守備に回る采配や、セ・リーグの投手がパ・リーグ球場で打席に立たない戦術的メリットなど、監督の手腕が如実に問われます。
2. 日本シリーズ予告先発とスタメンの発表タイミング
短期決戦における情報戦の要となるのが日本シリーズ予告先発とスタメンの開示手順です。日本シリーズでは事前の監督会議で合意された場合、全試合で予告先発制度が採用されます。翌日の先発投手が前日夕刻にNPBから公式発表され、当日のスターティングメンバーは試合開始の約1時間半前に公表されます。相手先発の左右に合わせた打順の組み替えや、守備重視のスタメン起用が勝負の鍵を握ります。
3. 日本シリーズ延長戦規定の特殊ルール
レギュラーシーズンとの最大の違いが日本シリーズ延長戦規定です。第1戦から第7戦までは原則として延長12回まで行われ、同点の場合は引き分けとなります。しかし、第7戦を終えて両チームの勝利数が並び勝者が決まらない場合、あるいは引き分けによって4勝に達しなかった場合は「第8戦」以降が実施されます。第8戦以降は延長回の制限が撤廃され、勝敗が決するまで無制限で試合が続行されるサドンデスルールへと移行します。