2026年現在、野島伸司氏は63歳を迎えました。かつてのようなハイペースな地上波連続ドラマの執筆からは一線を画しているものの、その旺盛な創作意欲と後進の育成にかける情熱は衰えを見せていません。
近年の野島氏は、アニメーション作品の原案・脚本(代表作『ワンダーエッグ・プライオリティ』など)や、定額制配信プラットフォーム向けオリジナルドラマの企画・脚本など、表現のプラットフォームを地上波テレビから新興メディアへと柔軟に移行させています。さらに、俳優養成スクール「ポーラスター東京ジャパン」のスーパーバイザーとして、令和のエンターテインメント界を担う若手俳優の育成に心血を注いでいます。
公の場に姿を現す機会は限定的ですが、取材現場で見せる表情は90年代の鋭利な緊張感から解き放たれ、落ち着いた慈愛に満ちたものです。家庭という揺るぎない土台を得たことで、作品のテーマ性も単なる絶望の提示から、困難を抱える若者への静かな眼差しや人間讃歌へと成熟を遂げています。