捜査関係者への取材によると、事件の発端は八木原被告と長谷知哉さんの間で生じていた交際上のトラブルでした。長谷さんと交際関係にあった八木原被告が、別れ話や交際態度に対する不満を友人の川村被告に相談したことから事態が急速にエスカレートします。川村被告が「後輩たちを呼んで懲らしめてやる」と提案し、少年グループを巻き込んだ集団制裁へと発展していきました。
単なる男女の縯紛にとどまらず、本事件を極めて悪質たらしめているのが金品強奪と計画的な隠滅工作です。犯行グループは長谷さんを暴行して意識朦朧とさせた隙に暗証番号を聞き出し、キャッシュカードやクレジットカード、スマートフォンを強奪しました。
暴行直後の深夜、札幌市内のコンビニエンスストアに設置された防犯カメラには、ATMを操作して長谷さんの口座から現金を引き出す実行犯の姿が鮮明に記録されていました。奪ったカードで現金を複数回にわたり不正出金したほか、コンビニでの買い物やタバコの購入にも充てており、被害者の命が危険に晒されている最中に金銭的利得を貪る極めて冷酷な行動が確認されています。検察側はこれらの客観証拠をもとに、単なる傷害致死にとどまらない強盗致死罪などの重大犯罪として追及を進めました。