大相撲の歴史において「怪物」と呼ばれる力士は何人か存在しましたが、大の里泰輝が残してきた足跡は群を抜いています。2023年5月場所、幕下10枚目格付出で初土俵を踏んで以降、わずか2場所で十両を通過し新入幕を果たすと、その勢いは止まるどころか加速していきました。
特筆すべきは、新入幕から所要わずか2場所目となる2024年5月場所での幕内最高優勝です。これは昭和以降で最速となる大記録であり、髷(まげ)がまだ結えない「ざんばら髪」のまま賜杯を抱く姿は、多くのファンの脳裏に鮮烈な印象を焼き付けました。
その後も三役の座で安定した白星を積み重ね、初土俵から所要9場所という歴代最速タイ記録で大関昇進を達成。重圧のかかる看板力士となってからも、持ち前の鋭い立ち合いと強烈な右差し・おっつけを武器に、常に賜杯争いに絡むハイレベルな通算成績を残しています。