「アトラクションに乗る」から「その世界の一員として生きる」へ。この潮流を首都圏で決定づけたのが、としまえん跡地に広がる「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 ‐ メイキング・オブ・ハリー・ポッター」と、お台場の旧ヴィーナスフォートをリノベーションした「イマーシブ・フォート東京」の存在だ。
スタジオツアー東京は、映画制作の舞台裏を歩くという一見地味なコンセプトながら、衣装を完璧に着こなした熱狂的なリピーターを呼び込み続けている。一方で、完全没入型の演劇体験を提供するお台場の試みは、受動的なエンタメに飽きた都市住民の承認欲求を鋭く突いた。絶叫マシンで重力に抗うスリルではなく、物語の当事者になる快感。テーマパークという言葉の定義そのものが、音を立てて更新されている。