痛みを早く治したい焦りから、大さじ山盛りの食塩を溶かした超濃厚な塩水でうがいをしたり、指に直接塩をつけて患部に塗り込むような過激な行為を行うユーザーが散見されます。これは医学的に極めて危険な行為であり、組織の脱水壊死と二次感染のリスクを劇的に高めます。
高濃度の塩水(3%以上)が喉のデリケートな粘膜に触れると、急激な浸透圧の差によって粘膜細胞から水分が一気に奪われます。その結果、本来ウイルスや細菌の侵入を防いでいる「繊毛(せんもう)運動」が完全に停止し、粘膜上皮が物理的に傷ついてしまいます。SNS上の体験談でも「濃い塩水でうがいをしたら喉が焼けるように激痛になり、血が混じった」「翌朝声が全く出なくなった」という報告が多数寄せられています。
塩を用いた喉ケアは、「濃度コントロール」が生死を分ける境界線となります。良かれと思って行った自己流の民間療法が、かえって病状を悪化させる最大の引き金になり得るのです。