「毎日補充しても、夕方にはラックが空っぽになってしまう」
土産物店のスタッフは、半ば呆れたような笑みを浮かべながら語る。2026年現在、北海道を訪れる欧米やアジアからの旅行客にとって、この緑色のキャラクターを手に入れることは「日本旅行で最もエッジの効いた体験」の一つと化しているようだ。
彼らが惹かれるのは、過度にマーケティングされつくしたキャラクターにはない「無邪気な不敵さ」だ。ロンドンから訪れた20代の旅行者は「現代のキャラクターはみんな可愛すぎたり、お行儀が良すぎたりする。でもこれは違う。理由のない自信に満ち溢れていて、見ているだけで吹き出してしまう」と興奮気味に語る。完璧に計算された可愛らしさへのアンチテーゼとして、20年の時を経てそのシュールさが世界規模で刺さっている。