空想上のマッチアップだけでなく、人類の歴史には実際に両者を戦わせた生々しい記録が残されています。
紀元前の古代ローマ闘技場(コロッセウム)の記録では、北アフリカから運ばれたアトラスライオン(現在は野生絶滅)と、ヨーロッパヒグマやコーカサスヒグマが対戦させられました。当時の文献やモザイク画、歴史家の記述によると、互角の展開もありつつも、頑丈な体躯で相手を押し潰し強打を叩き込むクマが勝利を収めるケースが多数派であったと伝えられています。
より詳細な近代の記録として有名なのが、19世紀半ばの米国ゴールドラッシュ時代のカリフォルニアで行われた猛獣対決です。当時の興行師たちは、捕獲した野生のカリフォルニアグリズリー(現絶滅種)と、アフリカから輸入したライオンや闘牛をリングで戦わせました。
現存する当時の新聞報道や目撃証言によれば、グリズリーVSライオンの対戦結果はクマの圧勝でした。ライオンが突進して飛びかかった直後、グリズリーの強烈な張り手を受けて頭蓋骨を砕かれ、即死または戦闘不能に陥る事例が連続したと記されています。