地上部に足を踏み入れると、誰もが驚きを隠せない。約3,600平方メートルにおよぶ「大手町の森」が広がっているからだ。単に木を植えただけの公開空地ではない。千葉県の山林で事前に約3年かけて自然環境を再現・育成し、土壌ごとこの地に移植するという驚くべき手法が採られた。
現在では独自の生態系がしっかりと根付き、昆虫や野鳥が訪れる本物の森へと成熟している。アスファルトの照り返しを遮り、周辺のヒートアイランド現象を和らげる環境負荷低減効果も絶大だ。無機質なビル群が並ぶビジネス街に誕生したこの密林は、現代の都市再開発が提示する「自然との共生」の到達点を示している。