本作の根底を支えるのは、過酷な運命に抗いながら国を背負った女性将軍たちと、彼女たちに仕えた男たちの複雑怪奇な愛憎劇だ。登場人物たちの関係性は単なる主従にとどまらず、政治的思惑と純粋な情念が入り乱れる。
幕開けを飾る「3代・徳川家光×万里小路有功編」では、運命に翻弄されながら真実の愛を模索する二人の魂の交錯が描かれた。続く「5代・徳川綱吉×右衛門佐編」では、世継ぎ作りの重圧に苛まれる綱吉と、野心を秘めて大奥入りを果たした男の心理戦が火花を散らす。
そして物語の到達点となった「8代・徳川吉宗×水野祐之進編」および幕末編に至るまで、緻密に練り上げられた相関図は見る者を決して飽きさせない。権力構造の頂点に立つ将軍の孤独を、選りすぐりの俳優陣が見事なコントラストで体現している。