子どもの呼吸に異常を感じた際、それが「直ちに救急車(119番)を要請すべき状態」なのか、「自家用車等で夜間救急へ向かうべき状態」なのかを迅速にトリアージするための客観的基準を明示します。
迷わず即座に119番(救急車)を呼ぶべきレッドフラッグ
- シーソー呼吸が明らかに出現している(胸とお腹が完全に逆の動き)
- 唇、舌、顔色が紫色・土褐色に変色している(チアノーゼ)
- 呼びかけへの反応が鈍い、視線が合わない、ぐったりして意識が朦朧としている
- 呼吸に合わせて頭が前後に揺れる(努力性の頭振呼吸)
- 息を吸うときに「ヒュー」「ゼー」という高い音が常に聞こえ、声が出ない
- 突然むせ込んだ直後から息苦しさが急速に進行している(異物誤嚥の疑い)
自家用車・タクシー等で直ちに夜間救急外来へ向かう目安
- 胸郭の軽度〜中等度の陥没呼吸があるが、シーソー呼吸までは至っていない
- 水分は辛うじて摂取でき、保護者の顔を見てあやすと反応がある
- 「ケンケン」という咳が出ているが、顔色は保たれている
救急車到着・受診までに家庭でできる適切な対処法
救急車を待つ間、あるいは病院へ向かう車内では、以下の看護ケアを徹底してください。
- 抱っこの姿勢(縦抱き・座位)を保つ:上半身を起こした姿勢をキープさせることで、横隔膜の可動域が広がり、気道の開通性を助けます。
- 子どもを極力泣かせない・興奮させない:泣くと酸素消費量が急増し、気道の浮腫も悪化します。お気に入りの動画を見せる、優しく声をかけるなどして最大限に安心させてください。
- 衣服を緩める:お腹や胸を締め付ける衣服のボタンを外し、呼吸運動の物理的負荷を減らします。
- 部屋の換気と湿度維持:クループ症候群が疑われる場合、冷たい外気や湿った空気を吸わせることで喉の腫れが一時的に和らぐことがあります(ただし病院受診を遅らせてはなりません)。