自然災害の頻発・大規模化に伴い、経済的な被害規模も右肩上がりで膨張しています。
内閣府や損害保険協会のデータによると、1990年代以前と比べ、近年の激甚災害による直接的な被害額は1回あたり数千億円から数兆円規模に達するケースが常態化しました。支払われた自然災害関連の保険金総額も、過去10年で急激な伸びを見せており、損害保険業界の収益構造や保険料率の改定にも大きな影響を与えています。
経済被害の深刻化には、災害そのものの規模拡大に加え、以下の社会構造的要因が絡み合っています。
- 都市機能・資産の過度な集中:地下空間や精密機器、ITインフラが集積する都市部での浸水は、サプライチェーンの停止や莫大な機能停止損害を招く。
- 高度経済成長期インフラの老朽化:全国で橋梁、トンネル、上下水道管の老朽化が進行し、災害時の耐久力低下と復旧コストの増大を招いている。
- 人口減少と地方自治体の財政圧迫:被災自治体の職員不足や財政難により、災害復旧・復興工事の長期化が地域経済の衰退を加速させる悪循環を生んでいる。