現役引退後、井上康生は全日本柔道連盟の男子代表監督に就任し、日本柔道復活という巨大な使命を担うこととなった。プレッシャーが渦巻く極限状態の中、家庭を守り抜いたのが東原の「内助の功」だ。
柔道という勝負の世界に生きる夫を支えるため、彼女は過剰な干渉を避けつつも、栄養管理や精神的な安らぎの場を徹底して提供した。噂や過熱する報道に惑わされず、一貫して家庭の明るい雰囲気を保ち続けた度胸と包容力は、指導者としての井上を力強く後押しした。まさに日本柔道再興の陰には、彼女の知られざる献身が存在していたのである。