玄関のドアを開けた瞬間から広がるのは、溢れんばかりの荷物の山だ。各種衣料品、食品、日用品、さらには未開封の小包が廊下から居間まで所狭しと並ぶ。株式投資の配当や優待として送られてくる品々は毎日ポストを溢れさせ、生活空間を刻一刻と圧迫していく。
元棋士ならではの驚異的な記憶力と集中力は、いまや「どの期限付きチケットをいつ使うか」という分刻みのスケジュール管理に注ぎ込まれている。エアコンの風すら通りにくいほど物に囲まれた空間は、一見するとカオスそのもの。だが桐谷氏にとっては、自身の投資成果が形となった実りの宝庫でもある。