国際法において、国家元首(Head of State)の条件は極めて実務的に規定されている。条約の締結権、外交使節の信任状の接受、宣戦布告および講和の権限を持つ存在。国際連合の総会や公式晩餐会において、どの席に座るかというプロトコル(外交儀礼)の最上位に位置付けられる人物だ。
権力のあり方は一様ではない。行政権の実権を一手に握る元首もいれば、署名と儀礼のみを司る象徴的な元首もいる。だが共通しているのは、国家という法人格そのものを体現している点にある。対外的な関係において「その人物の意思表明=国家の意思表明」と見なされる法的な資格、それこそが国際社会における元首の基本形だ。