インターネット上の掲示板やSNSでは、「プロサッカー選手の嫁になれば一生安泰のセレブ生活」「完全な玉の輿」といった短絡的な言説が散見されます。しかし、Jリーガー妻の実態まとめを客観的な財務データとともに精査すると、この認識は大きな誤解であることが浮き彫りになります。
Jリーグの年俸構造は極端なピラミッド型です。J1リーグのトップクラスや海外組であれば年俸数千万円から数億円に達しますが、J1の若手やJ2・J3クラブ所属選手の多くは、20代〜30代の一般会社員の平均年収と同等、あるいはそれ以下の厳しい契約条件でプレーしています。しかも、一般的なサラリーマンと決定的に異なるのは「単年度契約(または数年契約)」が基本であり、毎年のオフシーズンには契約非更新(戦力外通告)の恐怖と隣り合わせである点です。
プロサッカー選手の平均引退年齢は約26〜28歳と算出されています。生涯獲得賃金が保証されていない中で、夫が20代後半で引退を余儀なくされた場合、指導者や解説者として残れるのはほんの握り一握りです。一般企業への再就職や起業など、セカンドキャリアの模索期間中、家計を精神的にも経済的にも支える覚悟を持っていなければ、アスリートの妻を務め上げることはできません。ネット上の「玉の輿」というラベリングは、上位数パーセントの成功者だけを切り取った極めて一面的な見方に過ぎません。