肝臓に対するマイナスイメージの一方で、「ルイボスティーは肝臓のデトックスに効果絶大」と過剰に持ち上げる情報にも警戒が必要です。デトックスという言葉が独り歩きしがちですが、科学的なメカニズムを冷静に捉える必要があります。
ルイボスティーに含まれる特有のフラボノイドである「アスパラチン」や強力なSOD(スーパーオキシドディスムターゼ)様酵素には、体内の活性酸素を取り除く抗酸化作用が備わっています。動物実験や基礎研究のフェーズでは、アルコールや高脂肪食によって引き起こされる肝細胞の脂肪蓄積を抑え、酸化ストレスから肝組織を保護する働きが確認されています。つまり、ルイボスティー自体が魔法のように毒素を排出するのではなく、「肝臓が本来持っている解毒代謝機能をサポートする間接的な援護射撃」を行うのが正確な実態です。
もう一点、絶対に看過してはならないのが処方薬との相互作用(飲み合わせ)です。
肝臓には、摂取した薬を分解・代謝するための酵素群(チトクロームP450/CYP系統)が存在します。ハーブに含まれる一部のポリフェノールや植物成分は、このCYP酵素の働きを一時的に阻害したり活性化させたりする性質を持つ場合があります。ルイボスティーはグレープフルーツジュースやセントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)ほど強力な薬物代謝干渉は示さないものの、以下のような特定の薬剤を服用している場合は注意が必要です。
・降圧薬や利尿薬:ルイボスティー自体のカリウムや穏やかな利尿作用が相乗し、血圧降下や電解質バランスの変動を助長する恐れがある。
・抗凝固薬(ワーファリン等):植物性ビタミンや微量成分が薬効に影響を与える可能性を考慮し、主治医への確認が望まれる。
・鉄剤:ルイボスティーのタンニン含有量は緑茶や紅茶に比べて極めて低い(約3分の1以下)ものの、ゼロではありません。鉄分の吸収阻害を極力避けるため、鉄剤の服用前後30分〜1時間は飲用を控えるのが医学的なセオリーです。