烏野高校排球部を語る上で欠かせないのが、絶対的支柱となった日向翔陽と影山飛雄の経歴です。中学時代の公式戦で初めて対戦し、烏野体育館で奇跡の再会を果たした2人は、反発し合いながらも唯一無二のコンビを築き上げました。
高校卒業後、2人が歩んだ道は対照的でありながら、どちらも極めてストイックなものでした。
【影山飛雄の王道エリート街道】
影山は高校卒業後、大学を経ずに日本のトップリーグであるVリーグ「シュヴァイデンアドラーズ」に直接入団しました。19歳にして日本代表に選出され、リオデジャネイロオリンピックにも出場。その後、世界最高峰のイタリア・セリエA「アリ・ローマ」へと移籍を果たし、世界屈指の天才セッターとしてその名を轟かせます。
【日向翔陽の泥臭いブラジル武者修行】
一方の日向は、身長のハンディキャップを完全に超克するため、高校卒業後に単身ブラジル・リオデジャネイロへと渡航。砂浜で足を取られるビーチバレーを2年間プレーすることで、風の計算、レシーブ力、体幹、空中でのバランス感覚、そして「何でも一人でこなす総合力」を極限まで磨き上げました。
帰国後、日向は国内最高峰の「MSBYブラックジャッカル」のトライアウトに合格しVリーグデビュー。かつてのライバルたち(宮侑、木兎光太郎、佐久早聖臣)と同じチームで躍動し、影山擁するアドラーズとの直接対決を制します。その後、ブラジル1部リーグの「ASASサン・パウロ」へ移籍し、2021年の東京オリンピックでは影山とともに日本代表の主力としてコートに立ちました。