福山駅から路線バス(鞆鉄バス)に揺られること約30分。瀬戸内海国立公園を代表する景勝地・鞆の浦は、古くから「潮待ちの港」として栄え、江戸時代の風情ある港町景観が今なお色濃く残るエリアです。シンボルである石造りの常夜燈(とうろどう)を中心に、狭い路地には白壁の土蔵や町家が立ち並び、映画やアニメの舞台としても知られています。
鞆の浦を訪れたら、ぜひ足を伸ばしたいのが港のすぐ沖合に浮かぶ仙酔島(せんすいじま)です。鞆の浦渡船場から市営渡船「平成いろは丸」に乗船し、片道約5分で手軽にアクセスできます。「仙人も酔いしれるほど美しい」と名付けられたこの無人島は、日本で唯一の五色岩(赤・青・黄・白・黒の岩)が連なる海岸遊歩道や手つかずの自然が広がり、瀬戸内屈指のパワースポットとして人気を集めています。
さらに鞆の浦から車またはタクシーで約10分の岬に位置する阿伏兎観音(磐台寺観音堂)は、瀬戸内海屈指の奇観として知られる必見の寺院です。紺碧の海に突き出た断崖絶壁に建つ朱塗りの観音堂は、国の重要文化財に指定されています。回廊の足元から真下の波打ち際を覗き込むスリルと、視界いっぱいに広がるパノラマ絶景は言葉を失うほどの迫力です。古くから航海安全や安産・子宝祈願の信仰を集めており、全国から多くの参拝者が訪れています。