自社ローン取扱店の多くが掲げる「金利0パーセント」という看板。一見すると利用者に極めて有利な条件に見えますが、これには明確な法的背景とビジネス上の算段があります。
貸金業登録をしていない一般の中古車販売店は、分割払いの手数料として「利息(金利)」を徴収することが法律上禁じられています。そのため形式上は「金利0%」と謳わざるを得ません。しかし、販売店側も未回収リスクを抱えながら無償で分割払いを引き受けるはずがありません。では、彼らはどこで利益を確保し、貸し倒れリスクを担保しているのでしょうか。
実態調査によると、その利益とリスクマージンは「車両本体価格への上乗せ」および「諸費用・保証料」の中に巧みに組み込まれています。通常の中古車相場であれば乗り出し50万円前後で流通しているコンパクトカーや軽自動車が、自社ローン専門店では車両本体価格75万〜80万円で値付けされ、さらに「自社ローン事務手数料」や「信用保証料」として10万〜15万円が加算される仕組みです。結果として、総額費用は100万円近くに達することも珍しくありません。
この上乗せ分を通常のマイカーローンにおける「実質年率」に逆算して換算すると、実質的に年利15%〜20%を超える水準に相当するケースが多々あります。利息という名目を避けつつ、実質的な金利分を本体価格に転嫁することで、販売店は安全マージンを確保しているという現実を見逃してはなりません。