セカオワ『花鳥風月』歌詞の意味と誕生秘話|Saoriの葛藤と名曲の理由

セカオワ『花鳥風月』歌詞の意味と誕生秘話|Saoriの葛藤と名曲の理由

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バンド初期の重要作である『花鳥風月』の制作背景には、作詞を担当したSaori(藤崎彩織)が味わった極限の生みの苦しみがありました。作曲を手掛けたのはボーカルのFukase。当時、バンドはインディーズからトイズファクトリーへのメジャー移籍を控え、記念碑的なトリプルA面シングル『INORI』の制作に追われていました。

当時のインタビューや本人の手記によると、Fukaseから渡されたメロディに対し、Saoriは何日も徹夜を重ねて歌詞を提出したものの、Fukaseから容赦ないダメ出しを受け続けたといいます。「お前の書きたいことはこんな薄いものじゃないはずだ」「もっと心の一番深いところにあるものを書け」――幼馴染であり、誰よりも彼女の感性を信じているからこその厳しい要求でした。

深夜のスタジオでプレッシャーに押しつぶされ、悔しさと情けなさから涙を止められなくなったSaoriは、自らの感情の殻を破る覚悟を決めます。飾った言葉や耳ざわりのいい表現をすべて捨て去り、自分の内面にある「他者への執着」「別れの予感」「それでも前に進まなければならない孤独」を赤裸々にノートへ書き殴っていきました。こうして生まれたのが、『花鳥風月』の胸を打つリリックです。完成した歌詞を読んだFukaseは、一言「すごくいい」と頷いたと伝えられています。

石川 優花
著者

石川 優花

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。