ネット掲示板やSNSで頻繁に交わされる「和泉市は治安が悪いのではないか」という疑問に対し、警察統計と現場の歩行調査からその実態を検証します。大阪府警察が公表する犯罪統計データによれば、現在の和泉市における千人あたりの刑法犯認知件数は約6.2件にとどまり、大阪市中心部や周辺の主要都市と比較しても極めて平穏な水準に落ち着いています。かつての昭和後期から平成初期にかけて形成された「泉州=暴走族やヤンキーが多い」というステレオタイプな言説は、客観的データの前では明らかに過去の遺物と言わざるを得ません。
ただし、和泉市を一括りに語ることはできません。この街の住環境は、主に2つの拠点駅によって明確に性質が分かれています。
第一の拠点は、JR阪和線が通る和泉府中駅エリアです。和泉市役所の所在地でもある古くからの中心街であり、快速停車駅のため天王寺駅まで直通約20分という圧倒的な機動力を誇ります。駅周辺には昔ながらの商店街や飲食店が軒を連ね、下町らしい活気と利便性がある反面、道幅の狭い道路が多く、夜間には駅前特有の賑やかさが残ります。
第二の拠点が、泉北高速鉄道の終着駅である和泉中央駅エリアです。丘陵地に広がる「トリヴェール和泉」の中心として建設され、歩行者専用デッキが駅前から住宅街や商業施設、桃山学院大学へとシームレスに繋がっています。街灯の整備や防犯カメラの設置密度が高く、風俗店やパチンコ店の立地が都市計画によって厳しく規制されているため、トリヴェール和泉の街並みは整然としており、夜間の静粛性も極めて高い水準を誇ります。治安の良さや住環境の清潔感を最優先する層から圧倒的支持を集めているのは、紛れもなくこちらのエリアです。