SNSやネットの掲示板等で定期的に炎上・議論となるのが、「チケットは即完売・札止めと聞いていたのに、中に入ったら空席だらけだった」という目撃談です。これには不正や水増しではなく、現代のチケットビジネス特有の構造的要因が絡んでいます。
1. 法人シーズンシートやスポンサー枠の「不来場(ノーショー)」
プロ野球の本拠地球場や大相撲のマス席、コンサート会場には、年間契約を結んでいる大手企業向けの「法人席」や「招待枠」が多数存在します。チケット自体は「完売(売上計上済み)」であっても、取引先が来なかったり社員の都合がつかなかったりした場合、その席は物理的にぽっかりと空席になります。
2. 転売ヤーによる買い占めと売れ残り
人気アーティストのドームツアーなどで深刻なのが、転売目的のアカウントによってチケットが買い占められ、高額転売が不成立に終わった結果放置されるケースです。また、2026年現在では顔認証システムや公式リセール機能の義務化が進んだため、正規の手続きを踏んでいない不正転売チケットが入場ゲートで弾かれ、結果として座席が空席のまま開演を迎える事例も増えています。
3. 制作開放席・機材席の直前解放
ステージを組むコンサートでは、音響や照明機材の配置が確定する公演前日〜当日にかけて、安全が確認された死角席を「制作開放席」として突如追加販売することがあります。前売り段階では「チケット完売」と告知していても、現場調整によって当日券がわずかに復活するのはこのためです。