大手ITサポート企業や企業内ヘルプデスクが公表している問い合わせ動向調査によると、オフィスアプリケーションに関する突発的な相談のうち、実に約18.4%が「Wordのレイアウト崩れ・意図しない余白ページの残存」に起因しています。SNSや大手質問掲示板でも、年度末の決算報告書や卒業論文の提出期限間際に「Wordの最後の1枚がどうしても消えなくて印刷代が無駄になった」「PDFに変換したら末尾に真っ白なページが混入して差し戻された」という切実な悲鳴が毎年大量に投稿されています。
都内の法務関連部署に勤務する30代のドキュメントスペシャリストは、社内取材に対して次のような現場のリアルを語っています。
「締切直前の深夜、数十ページに及ぶ契約書の最終ページにぽつんと現れた白紙を消そうとしてDeleteを押し続けたら、直前のページにあった複雑なレイアウトの表が突然次ページへ雪崩を打って移動し、原型を留めないほど崩壊した苦い経験があります。当時は何が起きているか分からず、バックアップを取り直して最初からやり直す羽目になりました」
こうしたパニックは、Wordが持つ「見えない制御コード」を可視化しないまま、手探りでキー入力を繰り返すことで発生します。画面上で見えないものを闇雲に消そうとすることは、暗闇の中で障害物を避けようと手足を振り回すのと同じであり、結果としてレイアウト崩壊という二次災害を招く結果となっています。