生きくらげを手に取った消費者が真っ先に抱く疑問が、「普段使っている乾燥きくらげと何が違うのか」という点です。最大の違いは、圧倒的な水分量が生み出す極上のぷるぷる感と肉厚な弾力にあります。乾燥きくらげを水で戻した際にも独特のコリコリ感は戻りますが、繊維の瑞々しさと歯切れの良さにおいて、生の質感は別格の存在感を放ちます。
栄養面を比較する際、食品成分表の数値を読み解くには注意が必要です。乾燥きくらげは水分が抜けて成分が凝縮しているため、100gあたりの数値だけを並べると乾燥品が桁違いに高く見えます。しかし、水戻しによって重量は約6〜8倍に膨張するため、実際に口にする「1食分の実重量」で換算すると、摂取できる主要栄養素に極端な優劣はありません。ただし、乾燥工程で天日干しされたきくらげは紫外線によりエルゴステロールがビタミンDへと変換されやすいため、ビタミンD濃度に関しては乾燥品を戻したもののほうがやや高くなる傾向が見られます。一方で、みずみずしい食感を楽しみながら無理なくまとまった量を食べられる点において、国産生きくらげの栄養価は日常の食事改善に極めて実用的です。