「見た目は黄色や茶色のたくあんに似ているが、味わいや香りは全く異なる」と感じる方は多いはずです。いぶりがっこと一般的なたくあんの決定的な違いは、「大根の乾燥工程」と「着色・発酵のアプローチ」にあります。
一般的なたくあんは、収穫した大根を2週間ほど天日で干すか、強い圧力をかけて水分を抜く「塩押し」によって脱水します。調味液や米ぬかで漬け込まれた大根は、すっきりとした甘みや酸味、パリッとしたみずみずしい食感が際立ちます。
対するいぶりがっこは、天日には一切当てず、専用の燻煙小屋(いぶり小屋)の中で広葉樹の薪を絶え間なく燃やし、4昼夜から5昼夜(約100時間前後)にわたって煙で燻し続けます。これにより、煙に含まれるポリフェノール類や香気成分が大根の内部まで浸透し、水分が程よく抜けて凝縮された旨味と力強い燻製香が定着します。着色料を一切使わずとも、煙と米ぬかの発酵作用だけで深みのある飴色・琥珀色に仕上がるのが本物の特徴です。