Android 10のホーム画面を初めて目にしたユーザーが最も強い違和感を覚えるのが、画面最下部にあったナビゲーションバーの消失です。これまで長年にわたりAndroidの象徴であった「戻る(◀)」「ホーム(●)」「タスク履歴(■)」の3つのアイコンが画面から消え去り、代わりに細い水平バーが一本だけ表示されるスタイルへと刷新されました。
このシステムナビゲーション仕様変更の経緯を辿ると、GoogleがiPhone X以降の全画面スマートフォンのトレンドに対抗し、ベゼルレス(狭額縁)ディスプレイの表示領域を1インチでも広く確保しようとした意図が浮き彫りになります。Googleの開発者向け公式ドキュメントや当時のテックプレスカンファレンスにおいて、開発チームは「親指の自然なスワイプ操作による人間工学的な効率化」を強調していました。
しかし、実際のユーザー体験(UX)において、この劇的な変更は大きな波紋を呼びました。SNSや大手Q&AサイトではAndroid 10 ホーム画面使いにくい評判が瞬く間に拡散し、「画面の端からスワイプしてもアプリ内のハンバーガーメニュー(三本線メニュー)が誤作動して開かない」「WEBブラウザで戻ろうとしたら意図せずアプリが終了した」といった悲鳴が相次いだのです。画面の広さと引き換えに、長年培われた直感的なマッスルメモリー(身体の操作記憶)を強制的にリセットされたユーザーの不満は、発売から年月が経った現在でも語り草となっています。