充電時の熱をそのまま放置し続けると、具体的に何が起きるのか。結論から言えば、最も大きなダメージを受けるのが化学変化によってエネルギーを蓄えるリチウムイオン二次電池だ。このバッテリーは熱に非常に脆弱な特性を持ち、45度以上の高温状態に長時間晒されることで電極構造が不可逆的に変化する。
その結果、満充電にしても電池の減りが著しく早くなる「劣化の加速」が引き起こされる。さらに最悪のシナリオとして頭をよぎるのが発火や爆発のリスクだ。内部に発生した熱が逃げ場を失い、細胞レベルで熱が熱を呼ぶ連鎖反応に陥ると、端末が膨張して可燃性ガスが噴出する恐れが生じる。日常の油断が大きな事故へとつながる境界線は、想像以上に薄い。