ソウルの弘大や聖水洞を歩けば、数歩おきにセルフ写真館が目に飛び込んでくる。その代名詞が「人生4カット(インセンネッコッ)」だ。単なるプリントシール機ではない。若者たちにとって、それは友や恋人との「いま」を形にする一種の儀式に近い。
ブースの順番を待つ間、飛び交うのは「포즈 어떻게 찍을래?(ポーズどうやって撮る?)」という声だ。ここでは「찍다」が連呼される。出来上がった4コマのプリントを片手に、彼らはすぐさまスマートフォンでそれを再撮影し、「잘 나왔다!(盛れた!)」と声を上げる。撮るという行為が、体験をシェアするコミュニケーションの起点になっている。
日常の記録を気軽に「찍다」で片付ける一方で、自分史最高の瞬間を刻むための工夫がそこにはある。カチューシャや小道具を選び、シャッターのカウントダウンに合わせてポーズを繰り出す。彼らの身軽なフットワークが、言葉に新鮮な生命力を注ぎ込み続けている。