この画期的なプロジェクトの中心にいるのが、京都大学 木村亮教授(地盤工学)と、同教授が立ち上げた認定NPO法人道普請人(NGO CORE)です。木村教授は、日本の建設現場で古くから斜面の補強や仮設構造物に使われてきた土嚢に着目し、これを未舗装道路の舗装技術として科学的に再構築しました。
土嚢工法が驚くべき耐久性を誇る理由は、土質力学における「拘束圧」の原理にあります。ただ土を盛っただけでは、雨が降れば泥水となって流出し、重い車両の荷重で外側へ押し出されて轍(わだち)ができます。しかし、伸びにくい化学繊維の袋に土を詰めて締め固めると、袋の引張力によって内部の土粒子同士が強く噛み合い、袋全体がまるで「強固なコンクリートブロック」のような剛性を獲得するのです。この土嚢舗装 耐久性 理由の科学的実証こそが、木村教授らの最大のブレイクスルーでした。
さらに、この技術はJICA(国際協力機構)のアフリカ道路支援とも強力に結びつきました。重機を海外からチャーターする必要がなく、現地で手に入る土や砂利を詰め、ビール瓶や丸太で作った自家製のタコ(叩き棒)で叩くだけで完成するため、驚異的な土嚢道路 作り方 コスト削減を達成したのです。日本の高度な土木理論を「誰でも現地で実践できるシンプルな作業」へと落とし込んだ点に、技術協力の本質があります。