退院支援の最前線で日常的に火花を散らしてきたのが、医療ソーシャルワーカーとケアマネジャーだ。「病院側の都合で退院を急かされる」「在宅の受け入れ態勢をもっと早く教えてほしい」。双方が抱えるジレンマは、顔の見える関係がないままでは猜疑心へと変わりやすい。
しかし、同じテーブルを囲んで互いの業務負荷や家庭環境の複雑さを知った瞬間、摩擦は共感へと変わる。あるケアマネジャーは「病院側の抱える病床回転率のプレッシャーを肌感覚で理解できたことで、事前の段取りが劇的に早くなった」と語る。顔見知りの関係が生まれることで、電話口での第一声が変わり、退院当日のトラブルは目に見えて減少していく。信頼関係という名のインフラが、現場のストレスを消し去っていく。