現在の帯広は、かつてない観光バブルの渦中にある。特に週末ともなれば、レンタカーや観光バスがひっきりなしに行き交う。その目的地の大半が、この一切の妥協を許さない豚丼店だ。ピーク時には2時間を超える待ち時間が発生することも珍しくない。並ぶ人々のお目当ては、丼からはみ出すほど豪快に盛られた豚肉だ。
だが、この熱狂は地元経済に恩恵をもたらす一方で、インフラの限界も露呈させている。周辺道路の混雑や駐車スペースの不足は、長年の課題だ。店舗側も警備員の増員や待合スペースの改良など対策を講じてきたが、押し寄せる人波はそれを上回る。旅の限られた時間の中で、この「120分の壁」をどう攻略するかが、観光客にとっての最初の関門となっている。