手首の中央部を形成する8つの手根骨は、名前が難解な漢字ばかりで位置を把握しにくい部位の代表格です。まずは手首の骨の名前一覧を、腕側(近位列)と指先側(遠位列)に分けて整理します。
【腕に近い側:近位列(親指側から小指側へ)】
・舟状骨(しゅうじょうこつ):親指の根元に位置し、船のような形をした骨。
・月状骨(げつじょうこつ):中央に位置する三日月状の骨。関節運動の要。
・三角骨(さんかくこつ):小指側に位置するピラミッド状の骨。
・豆状骨(とうじょうこつ):三角骨の上に乗っかるエンドウ豆大の骨。
【指先に近い側:遠位列(親指側から小指側へ)】
・大菱形骨(だいりょうけいこつ):親指の中手骨と関節をつくり、親指の対立運動を可能にする。
・小菱形骨(しょうりょうけいこつ):人差し指の根元を支える小さな骨。
・有頭骨(ゆうとうこつ):手根骨の中で最も大きく、中央で柱の役割を果たす。
・有鉤骨(ゆうこうこつ):手のひら側にカギ状の突起(有鉤骨鉤)を持つ小指側の骨。
医療従事者や学生の間で広く使われている手根骨の覚え方として有名な語呂合わせが、以下のフレーズです。
「父さんの月給、日雇い(大小)頭痛(頭鉤)」
(とうさんの げっきゅう、だいしょう ず・つう)
・と:豆状骨(とうじょうこつ)
・う:舟状骨(しゅうじょうこつ)
・さん:三角骨(さんかくこつ)
・げつ:月状骨(げつじょうこつ)
・だい:大菱形骨(だいりょうけいこつ)
・しょう:小菱形骨(しょうりょうけいこつ)
・ず(頭):有頭骨(ゆうとうこつ)
・つう(鉤):有鉤骨(ゆうこうこつ)
また、近位列から遠位列へと順番に「舟・月・三・豆・大・小・頭・鉤(しゅう・げつ・さん・とう・だい・しょう・とう・こう)」とリズムで唱えて覚える方法も現場では定番となっています。